【すご技生物⑪ 岩をも削るくちばしと 砂を作り出す第2の歯】

はいさい!今回は、「カンムリブダイ」のすご技をご紹介します。

全長1.2m程に達することもある、最大種のブダイの仲間です。
 
藻類を主食とするブダイは、役割の異なる2つの歯を使って食事をします。
1つ目は、口元に生えている鳥のクチバシによく似た歯です。たくさんの小さな歯が並んで板状となることから「歯板(しばん)」と呼ばれています。この頑丈な歯で岩盤に生えている藻類を岩ごとガリガリとかじりとります。


2つ目は、ノドの奥にある「咽頭歯(いんとうし)」です。上下の歯はどちらも表面が凸凹していて、すり合わせることで、岩を細かくすりつぶし、藻類を消化しやすくします。


すりつぶされた岩は、1mm以下の細かな砂となり、フンとして排拙されます。
(ブダイのフンを拡大した写真↓)


カンムリブダイの頭をCTスキャンで観察してみました!白く映っている部分が歯です。
歯板と咽頭歯の位置関係がおわかりいただけるかと思います。


今回はカンムリブダイのすご技をご紹介しました。ブダイが藻類を岩ごとかじりとって食べることができるのは、役割の異なる2つの歯があるからなんです。最後までご覧いただきありがとうございました。次回の更新もお楽しみに!
 
  • 海洋博公園・沖縄美ら海水族館公式Facebook
  • 沖縄美ら海水族館