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  • 深海の小さな生き物
  • 稀少度:★★★★★

イバライソメの棲管(せいかん)

イバライソメというゴカイの仲間の巣。周囲の泥や砂などを、粘液で固めて作られている。イバライソメの棲管は、沖縄では水深200-350m付近で観察されており、これまで当館で数回捕獲したことがあるものの、いずれも中身は入っていなかった。棲管は長さ40㎝ほどと大型になるが、泥の中に埋まっている部分にトゲ状の突起はない。棲管の上部には、イソギンチャクの仲間やコトクラゲなど、流れてくるプランクトンを餌とするような生き物が付着することがある。

2024年11月にROV(無人潜水艇)を用いて採集を行ったところ、中に棲むゴカイが入った状態での捕獲に成功した。
飼育展示を通して当館では初めて以下の行動が観察および記録されている。
①棲管の上方から体を伸ばして
エサを取り(写真参照)、素早く隠れる。
②棲管の泥に埋まっている部分を、
水槽内の砂を用いて修復・延長する。
③巣を移動させる際、管の下方より体を伸ばして
跳ね上げるように巣ごと移動し、倒れた巣を自ら立て直す
 

学名 Paradiopatra willemoesii
英名 The tube of Paradiopatra willemoesii
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