【今が旬!今年もクロマグロがやってきた】

みなさん、はいさい!
沖縄の近海では、春頃にクロマグロが回遊してきます。
日本列島を北から南に回遊し、3月から5月頃には沖縄の南の海域に産卵のために回遊します。沖縄美ら海水族館では沖縄の海にゆかりのあるクロマグロを「黒潮の海」大水槽で展示しています。
 
皆さんもご存じのように、クロマグロは絶滅が危惧される魚類として、IUCNレッドリストのVU(危急種・絶滅危惧II類)として掲載され、世界中で資源管理が行われています。そこで、沖縄美ら海水族館では人工ふ化育成された、いわゆる完全養殖クロマグロを搬入・展示しています。完全養殖とは、人工ふ化した仔魚を親魚まで育て、その親魚から採卵し、人工ふ化させて次の世代を生み出していく技術です。これにより天然資源に頼らず、すべてのプロセスを人工下で育てることが可能になります。

今回は、水族館の近隣である名護市で完全養殖クロマグロの生産育成、仔魚の販売事業を行っている株式会社ツナドリーム沖縄さんから、生後約1年のクロマグロ10個体(全長約60cm、体重約5~6kg)を提供いただきました。

養殖イケスから運ばれてきたクロマグロは、やわらかいビニールでできた容器で1個体ずつ海水ごと丁寧にすくい上げ、リレー方式で手渡しして活魚車の水槽に積み込みます。


活魚車が水族館に到着すると、再びリレー方式で展示する大水槽へ運び込みます。繊細なクロマグロを傷つけないように慎重に素早く作業を行います。


これで移動作業が終了です。このように大切に育てられたクロマグロが、大水槽の中で成長していく姿をぜひご覧いただきたいと思います。

 
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