【すご技生物~深海編~⑦口を探そう!】

みなさん、はいさい!深海生物飼育員のSです!
本日は、ナギレホネガイという巻貝の仲間の「すご技」を発見したので紹介していきます!

ナギレホネガイはROV(無人潜水艇)調査により水深110mで発見した貝で、実は当館初採集となる、結構レアな種類なんです!
とてもかっこいい貝殻の形をしていますが、普段はROVで撮影した下の写真のように、地面の中に潜っていることが多いようです。

当館でも全身を見かけるのは1週間に1度ほどなので、餌を食べるところもなかなか見ることができません。
あれ?そう言えば、どうやって餌を食べるのだろう?
そもそも口はどこにあるのだろう?
気になって気になって夜も眠れない・・・程ではありませんが、とにかく気になったので撮影に挑戦してみました!!
 
まずはナギレホネガイを砂など何も入れていない水槽に移動し、そこに餌を入れてみると・・・
軟体部(なんたいぶ)と呼ばれる身の部分が出てきました!

しばらくすると、目を出して周りの様子を確認しているようですが、肝心の口が確認できません。
 
どこだどこだ~?と、色んな角度から探していると・・・
ありました!!

下側から観察すると、いつの間にやら口を伸ばし、餌のイカを食べているではありませんか!!!

一体どこに口があったのかと、再度正面から観察してみると…

あれ?さっきは無かったはずなのに、目と目の間の付け根あたりからニョキっと口が出ているではありませんか!!

その後も観察を続けていると、どうして初めのうちは口が見つからなかったのかが判明しましたよ。

どうやらナギレホネガイの口は伸縮性らしく、必要に応じて出したりしまったりすることができる!!ということが分かりました!!!
 
貝の仲間は貝殻の形に注目されることが多いですが、体に焦点を当てると顔が可愛らしかったり、面白い生態を持っていたり、まだまだ分からないことがたくさんあります!
かっこいい貝殻と可愛らしい顔、変わった口・・・
多くの魅力を持ったナギレホネガイの生態について、飼育を通してさらに分かることを増やしていきたいと思います!
 
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