【すご技生物⑬ 貝殻で浮力調整】

みなさん、はいさい!
今回は「イカ」のすご技についてご紹介したいと思います。
突然ですがイカは何の仲間だと思いますか?
クラゲ?ナマコ?
実は巻貝や二枚貝などと同じ軟体動物の仲間なんですよ。
中でも「コウイカの仲間」は体の中に硬い貝殻があります。
この貝殻を“甲”と呼びます。
それではここでコウイカの仲間、「コブシメ」の甲を見てもらいましょう!!
それがこちらです。

コブシメは生まれた時から甲を持っていて、生まれたばかりの頃は約1.5cm、成長すると大きいもので約50cmになります。
これで浮いたり沈んだり浮力調整をしています。貝殻で浮力調整だなんて不思議ですよね、まさに“すご技”です!
 
ちなみに甲は背中側に入っています。


ではどんな仕組みになっているのか甲の断面を見てみましょう!

拡大するとこんな感じです。

小さな空間がたくさん見えますよね。
実はコウイカの仲間は、この空間にガスを出し入れすることで浮力を調整しています。
 
では、甲を持たない他の種類のイカはどの様に浮力調整をしていると思いますか?
「スルメイカ」や「アオリイカ」などのツツイカと呼ばれるイカの仲間には、コウイカのように硬い甲がありません。その代りに軟甲を持っています。ただし、軟甲にはガスを出し入れする空間がないので、何もせずにいると海底に沈んでしまいます。実は、ツツイカの仲間は筋肉が非常に発達しているので、外套膜を伸縮させて水を取り込み、漏斗からジェット噴射することで沈まずにいられるんですよ。


「海のビックリ!すご技展」ではコブシメの甲やカラストンビなどの標本を展示しています。
カラストンビは口部分にあるものなので生きている時にはなかなか見られません。
カラストンビとはなに!?と思った方は、ぜひ水族館にお越しいただき実物をご覧ください!
 
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