【あなたの知らないイカ墨の世界】

はいさい!解説員のMです。
墨を吐く生き物といえばイカとタコが有名ですよね。
どちらも身を守るために墨を利用しています。
ところで、イカ墨パスタはあるのに、タコ墨パスタはありません。
なぜでしょう?
それは、それぞれが持つ墨の成分や保有量等が違うため、食用に向き不向きが生じているからなのです。
そしてこの成分の違いが、実は身の守り方に大きく影響してくるのです。
タコ墨はイカ墨に比べてサラサラしているため、水中に放出されると周辺の海水を濁らせます。煙幕が張られたような光景となり、外敵の視界を遮ってその隙に逃げます。
一方イカ墨はタコ墨に比べて粘り気があるため、まるで分身の術のように、イカがその場にいるかのような光景になる為、敵を惑わせてその隙に逃げます。

たかが墨、されど墨。奥深いですね。
「サンゴ礁への旅 個水槽」では、コウイカの仲間の「コブシメ」(水族館生まれ)を展示しており、コブシメが何かに驚いて墨を吐くことがあります。その時は少し水槽内が見えにくくなってしまいますが、イカの身の守り方を実感できる中々見られない光景ですので、もしそんな瞬間に立ち会えたらラッキーですよ♪
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