【琉球弧の水辺エリアを2倍楽しむための裏話Vol.2~日本で唯一海岸に暮らすトカゲ、ミヤコトカゲ~】

はいさい!
飼育員のHです。前回から始めました、「琉球弧の水辺エリアを2倍楽しむための裏話」とうことで予告通り今回は第二弾、「ミヤコトカゲ」のお話です。



皆さんの中でのトカゲというと、草むらや木のあるような環境にいるイメージをお持ちではないでしょうか。
 
ところがこのミヤコトカゲ、なんと日本で唯一、海岸を主な生息場所とするトカゲなのです
 
海岸の岩場などでよく見かけるフナムシや小型のカニを捕食することが知られており、ギンポという魚を捕食した報告まであります(Yamamoto et al. 2024)。
 
さらに興味深いのが日本では沖縄県の宮古諸島のみで生息が確認されていることです。
 
世界的にミヤコトカゲの分布域を見てみると、フィリピンやインドネシア、パプアニューギニアといった西太平洋熱帯海洋域の島々となっており(下図の赤丸)、そのなかの一部が漂流物とともに海流にのって宮古諸島に流れ着いたと考えられています(Richimond et al. 2021)。



海を越えてやってきたミヤコトカゲ、とっても面白いと思います!
 
そんなミヤコトカゲの展示がみられるのは、なんと沖縄美ら海水族館だけ!となっています(2025年8月現在)。
 
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