【琉球弧の水辺エリアを2倍楽しむための裏話Vol.3~また分からなくなった、これは イモリ?ヤモリ?爬虫類と両生類の見分け方~】

はいさい!
飼育員のHです。
 
突然ですが、みなさんは水場あるいは家の中でトカゲの容姿をしたなにかを見つけてこんなことを言ったことはないでしょうか、「あれってイモリだっけ、ヤモリだっけ?」と。
 
覚えやすく、かつよくいわれるのはその名前の由来で、イモリは井戸を守ってくれる「井守」、ヤモリは家を守ってくれる「家守」です。
 
しかしこのイモリとヤモリの形態や生態についてはあまり知られていないのではないでしょうか。
 
 
実は、イモリとヤモリは分類学的に大きく異なり、イモリはカエルやサンショウウオの仲間である両生類、ヤモリはトカゲやヘビと同じ爬虫類に分類されます。
 
両生類は一般に子供のころは水中で暮らし、大人になる過程で、姿を変え陸上で暮らすようになります。また、卵はかたい殻で覆われていないのも特徴ですね(下図左)。
 
一方、生まれたときからずっと陸で暮らす爬虫類の多くは皆さんが想像する卵の殻と同じものがあります(下図右)。



また、前肢の指の数は両生類で4本、爬虫類では5本と異なります。なお、後肢の指の数はどちらも同じ5本です。



これを覚えておくと、例えばトカゲのようなシルエットのイラストを見ても前肢の指の数で両生類か爬虫類かわかりますし、私はグッズ等を買うときに、指の数があっていないと買う気が起きなかったりします(笑)
 
イモリとヤモリでは名前は似ているけれども、たくさんの違いがあることをお分かりいただけたでしょうか?また、同時に両生類と爬虫類の違いについても学ぶことができたと思います。
 
沖縄美ら海水族館の出口を出てすぐにある「琉球弧の水辺」エリアでは様々な両生類と爬虫類を展示しています。それぞれどちらに属するのか、今回のお話を復習しながらお楽しみください!
 
次回予告
【琉球弧の水辺エリアを2倍楽しむための裏話Vol.4~飼育員に聞いてみた!クロイワトカゲモドキの展示レイアウト誕生秘話~】
お楽しみに!
 
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