• 2023年03月02日

【クジラの見える水族館⑤】

2月頃から、本部海域の調査では毎回のように親仔クジラが観察されています。

写真は、仔クジラの尾びれ(左側)と、その横で尾びれをあげようとしている母クジラ(右側)の様子です。ザトウクジラは大人になると12~14m程に成長するといわれていますが、この写真を見ると、今年生まれの仔クジラが母クジラに比べてまだいかに小さいかがわかります。ただし、小さいとはいっても産まれた時点で仔クジラの体長は4~5m程あり、水族館などでよく飼育されているバンドウイルカの大人と同じかそれ以上の大きさに達しています。


ある日の調査では、親子クジラが計2群観察され、仔クジラは何度も写真のようなブリーチを繰り返していました。これまでの研究結果から、母クジラと新生児は、他のクジラ(オスクジラや新生児を連れていないメスクジラ)に比べると、より水深の浅い、岸に近い場所や島と島の間等で多く発見されることがわかっています。母クジラは、沖合に比べて海況の安定した穏やかな海域で、子育てに専念しているのではないかと考えられています。
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