【新米飼育員のお仕事レポート④ サンゴの引っ越し編】

みなさん、はいさい!
新米飼育員のOです。
 
今回はサンゴの引っ越しについてお話ししたいと思います。
 
沖縄美ら海水族館では、海洋博公園内にある予備水槽(※一般公開はしていません)でも多くのサンゴを飼育しています。
この予備水槽では水族館で生まれたサンゴやまだ育成中のサンゴ、展示中に調子を崩してしまったサンゴなども管理しています。
育成中のサンゴはある程度成長した段階で、「サンゴの海」水槽や他の水槽へ“引っ越し”することで皆さんにお披露目できるようにしています。
 
引っ越しの手順は大きく分けて
1. 予備水槽から水族館まで運ぶ
2. 水族館内で目的の水槽まで運ぶ
3. 水槽内に設置する
の3ステップで行っています。
 
では、引っ越しを始めていきましょう。
まずはトラックに大きなタンクを積んで予備水槽まで向かいます。


そして予備水槽からサンゴを取り出していくのですが…
大きく成長したサンゴ(下の写真はハイスギミドリイシです)は意外と重たい…


取り出したサンゴは、乾燥によるダメージを防ぐためできるだけ急ぎつつ、しかし枝を折らないよう慎重にタンクの中へと運んでいきます(思ったより重労働です)。
枝状のサンゴや塊状のサンゴはこのようにして運びますが、触手の長いタイプはこの方法で運ぶと触手が垂れてそのままちぎれてしまうため、下の写真のようなフタつきのカゴで運んでいきます(今回はハナサンゴを運びました)。


タンクの中はこのような感じでサンゴが互いにぶつからないように少し間隔を空けて運びます。


水族館に到着した後は、下の写真の水槽(見えないですが、車輪が付いています)に移し替えて目的の展示水槽へ運んでいきます。
(今回は「サンゴの海」水槽に運びました。)


最後に、「サンゴの海」水槽に運んだサンゴたちを潜って設置していき、引っ越し完了です!




皆さんいかがでしたか。
サンゴの引っ越しはただ移動するだけでなく、サンゴをできるだけ傷つけないように細心の注意を払っています。
また他の生き物の“引っ越し”を行った時には改めて紹介できればと思います。
 
それでは、次回もお楽しみに!
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