【世界マンタデー】

みなさん、今日は何の日かご存じですか?
本日9月17日は、沖縄ではヤンバルクイナにちなんで「クイナの日」というのが有名ですが、実は「世界マンタデー」でもあるんです!
「世界マンタデー」は、近年の世界の気候変動が、マンタを始め多くの海の生き物に影響を与えていることから、マンタに迫る危機を広く世界の人々に知ってもらうことを目的として制定されました。
 
そもそも「マンタ」とは何なのか?ということからご紹介します。大型のエイの仲間で、「オニイトマキエイ」と「ナンヨウマンタ」という2種類のことを、通称でマンタと呼んでいます。マンタ(Manta)というのは、スペイン語でマントやオーバーコートを表す言葉です。2種類のマンタは、いずれも、マントを思わせるような体形をしていることから、そう呼ばれるようになりました。両者とも、体の先に角のようなヒレがあることも特徴です。その写真がこちらです。

オニイトマキエイ


ナンヨウマンタ

いかがですか?マントに似ていますか?
この2種類はとてもよく似ていますが、成長するとオニイトマキエイは横幅6m、ナンヨウマンタは横幅4mほどの大きさで、体のサイズなど、幾つか特徴に違いがあります。小さな動物プランクトンをエサとしていて、性質はおとなしく、優雅に泳ぐ姿は多くのダイバーの憧れの的になっています。また、お腹の模様がそれぞれ異なり、1匹ずつを見分けることができます。

マンタのお腹の模様
 
当館では、先ほどご紹介した2種類のマンタを飼育しています。特にナンヨウマンタは、沖縄美ら海水族館の前身である「国営沖縄記念公園水族館」の頃から23年という長期飼育に成功し、世界で初めての水槽内での出産にも成功しています。マンタは卵ではなく赤ちゃんを産み、妊娠期間が1年であることや一度の出産で1匹の大きな赤ちゃん(横幅約1.8m)が産まれることも、当館での飼育を通して初めて明らかになりました。

マンタの出産シーン(「黒潮の海」大水槽にて)


マンタの赤ちゃん
 
一方のオニイトマキエイは、世界でも当館でのみ飼育されています。体が大きく輸送や健康管理が難しいことがその理由です。当館の「黒潮の海」大水槽では、オニイトマキエイが、ナンヨウマンタとともに悠々と泳ぐ様子を見ることができます。まだ成長途中ではありますが、今後、どのように大きくなっていくか楽しみにしています。
 
沖縄美ら海水族館では、今後も飼育を通し、マンタの成長や繁殖などさらなる生態解明に向けて取り組んでまいります。
現在、当館は臨時休館中ですが、再開した際にはぜひマンタに会いにきてくださいね。
 
なお、【公式】海洋博公園・沖縄美ら海水族館のYouTubeでは、今回の「世界マンタデー」に合わせた動画を配信していますので、そちらもご覧ください。

YouTube→ World Manta Day
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