【このモヤはなんだ？！】

みなさん、はいさい！
深海生物担当のSです！
いきなりですが、下の写真は何だと思いますか？

青白く光るモヤが水槽いっぱいに広がっていますよ。
 
この正体は、

「マルゴシミノエビ」が出した発光液です！
これは、敵への威嚇や目くらましに使っていると考えられており、襲われたときなどに発光液を放出し、相手が驚いている間に逃げます。
そんなマルゴシミノエビに餌をあげるときは、下の写真のように棒の先に餌をつけ、反応を見ながら1匹ずつあげていきます。


今回の餌は、

写真の「オキアミ」です！
釣りの餌として馴染みがあるオキアミですが、当館では深海生物に与える餌にもよく使っています。
実は、このオキアミも眼のまわりと体にある発光器が発光するんですよ！！
 
実際に部屋を暗くして、餌の入った容器を撮影すると、
ポツポツとした青い光が確認できました！
 
オキアミは、海の中で大きな群れを作り、プランクトンを求めて浮遊します。
その際に発光することで表層の明るさに紛れ、深いところにいる魚に狙われにくくしていると考えられています。
 
身近なオキアミでもこんなにきれいな発光がみられるなんて驚きです～！
マルゴシミノエビもオキアミも敵から身を守るために発光するところは共通していますが、その方法は全然ちがいましたね。
 
最後に、今回紹介したマルゴシミノエビが「深海の小さな生き物」コーナーに新しく登場しました！
マルゴシミノエビは沖縄の水深400ｍ以深に生息しているので、水槽の水温は９℃ととても低く設定しています。

実際に発光液を出す様子の動画も解説パネルで紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
暗闇にじんわりと浮かぶ赤い体のマルゴシミノエビの観察を楽しんでいただけたら嬉しいです！！