【ウミヘビ！？・・・ではない】

みなさん、はいさい！
解説員のSです。
 
今年の干支は「巳」ですね。
ということで、今回はウミヘビ・・・に、よく見間違われる「ナマコ」をご紹介したいと思います！（笑）
そのナマコがこちら！

「オオイカリナマコ」といいます。
全長２ｍの個体が確認されている大型の種類です。
写真をみると、ウミヘビに間違うのもうなずけます。
 
よくお客様から「このナマコは怒っているんですか？」と、ご質問をいただきます。
実は名前の由来は、「怒り（いかり）」からではなく、船を停めておく時に使う「錨（いかり）」のような形をした骨片（こっぺん）を持っているところからといわれています。
その骨片がこちら。

確かに錨の形そっくりですよね。
 
オオイカリナマコは、写真のように接触しているところにくっついてきます。


くっついていた部分をよく見ると、


何か刺さっているのがわかりますか。
これが先ほど紹介した錨型の骨片で、大きさは１ｍｍ程です。
この錨型をした骨片は海底等に引っかかり、移動する時や潮に流されないようにする時に役立っているようなのです。
（わかりやすくお伝えするために撮影しています。館内で生き物に触れることはできません）
 
ナマコの仲間は、普段砂に面している部分に「管足」という器官を持つものが多いです。例えば、こちらの「ニセクロナマコ」


ひっくり返すとこんな感じです。


白い粒のように見えるのが管足です。
この管足を使って移動したり、管足の先にある吸盤を使い潮に流されないようにしています。
ところが、オオイカリナマコにはその管足がありません。
そこで活躍するのが、先ほど紹介した「錨型をした骨片」というわけです。
 
ナマコの仲間は一見じっとしているように見えるものが多いですが、実はよーく見てみると動いていることが多いんです。
特に、オオイカリナマコは動いている様子がわかりやすい種類です。
水族館入口入って最初の水槽「イノーの生き物たち」で展示しています。
沖縄美ら海水族館にいらした際は、ぜひオオイカリナマコに注目してみてくださいね。
 
※生き物の状況により、予告なしに展示を中止・変更する場合があります。予めご了承ください