【水族館でふせげない密】

みなさん、はいさい!
現在、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策で、「3密(密閉・密集・密接)を避けましょう」と呼びかけられていますが、水族館では、どうしてもふせげない「密」があるんです。
どういうことかと言いますと・・・

こちらは、水族館で一番大きな「黒潮の海」大水槽です。水槽の中央をよくみてみると・・・


集まっている魚がいますね。こちらは、ウメイロモドキと言って、沖縄県の県魚である、タカサゴ(沖縄名グルクン)の仲間です。


そしてもう一つの大きな群れは、サバの仲間でグルクマと言います。沖縄では、定置網に入ることがあります。
 
このように、いつも密集して泳いでいる魚がいます。皆さんもご存じの通り、群れとなる習性の魚たちです。同じ姿のものが集まっていると、大型の魚が襲おうとしても、的を絞りにくいという効果を生みます。
実は、この魚たち、密集してはいますが、密接してはいないのです。魚の体には、「側線(そくせん)」(下の画像の黄色で囲った部分)といって、体の横に水の流れを感じ取ることができる器官があり、隣にいる魚との距離を瞬時に感じられるようになっているんです。
互いにぶつかる事がないのは、群れの1匹が危険を感じて向きを変えると、それが一瞬で隣の魚に伝わり、動きがリンクしていくからです。

ロウニンアジ

広い海で暮らす小さな魚にとって、密集して群れで暮らすことは、自分の身を守る大切な手段なんですね。
ただし、コロナ禍の中、私たちは決して真似をしないようにしましょうね!
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