【色鮮やかさ№1?】

みなさん、はいさい!解説員Rです。
本日、ご紹介するのは、「熱帯魚の海」水槽に暮らす魚です。
この水槽には、沖縄のサンゴ礁域で見られるカラフルな魚がたくさんいます。
中でも、ブダイの仲間は、色鮮やかなものが多いのですが、その中でも一番と言ってもいいくらいの、色彩豊かな魚をご紹介します。
 
それがこちらの魚「イロブダイ」です。イロブダイは、幼魚と成魚で色が異なり、同じ成魚でも、オスとメスで色が違います。
そこで今回は、イロブダイの成魚のオスに注目してみました。
こちらです↓

いかがですか?エメラルドグリーンの体にピンクの模様をあしらった、ひと際目を惹く、鮮やかな色合いですよね?
更に、胸ビレは紫色に水色の斑点、腹ビレはオレンジ色と、色んな色が散りばめられています。
では、別の角度ではどう見えるのか、幾つかのアングルでこの魚を見てみましょう。
 
上からの角度です。

頭部には、ピンクの斑模様が入っています。
次にお腹側から見てみると・・・

全体的にオレンジ色をしていて、横から見た印象とは違いますよね。
 
尾ビレの色は・・

ピンクにオレンジにと、こちらも色鮮やか。普段は縮めていますが、泳ぐスピードを緩める時に尾ビレを開くと、模様がよく見えます。
 
なかなか見られない、胸ビレの付け根の裏側にも目を惹くポイントがあります。

よく見ると、黄色の模様が見えます。胸ビレを動かすことで、チラチラと見え隠れするんです。
さて、イロブダイのオスの体色、いかがでしたか?
この色合いにどのような意味があるのか、はっきりとしたことはわかっていません。
ですが、縄張り意識の高いブダイの仲間は、オスとメスの色が異なることで、オス同士を認識しやすくしているとも言われています。一つの水槽に同じ種類のオスを2匹以上入れると、ケンカが起こる事があるんですよ。


ちなみに、こちらはメスのイロブダイです。オスと比べると地味な色合いで、一目で、メスであることがわかります。オスは、メスに対してキレイな色でアピールしているのかもしれませんね。
 
余談ですが、サンゴ礁域の魚に色鮮やかなものが多い理由のひとつに、狭い海域にたくさんの種類の魚がいるので、自分の繁殖相手を見つけやすくするためではないかと考えられています。
 
今回はイロブダイに注目してみましたが、同じ魚でも色んな角度からみることで、新たな発見があるのではないでしょうか?

*但し、同じ種類のオスでも、色合いに個体差が出ることがあります。
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