お知らせ
2019年04月11日 展示情報
この展示は終了しました
沖縄美ら海水族館では、日本初記録種となる「ウスイロニセホンヤドカリ」を捕獲し、島根大学エスチュアリー研究センターの大澤正幸氏と共同で報告論文を発表しました。また本種について日本初となる生体展示を開始しました。
≪ウスイロニセホンヤドカリ≫
学名:Propagurus haigae
大型のヤドカリで、宿貝にはイソギンチャクの仲間を共生させます。インドネシアで発見された個体が新種として記載され、これまでニューカレドニア及びオーストラリアの水深265-580mより採集の記録があります。性質はおとなしく、複数個体で飼育を行っていますが、争いを起こす様子などは観察できていません。
沖縄美ら海水族館「深海の小さな生き物のコーナー」
2個体
2019年5月中旬まで(予定)
※生物の状況により展示を終了することがあります。
今回展示に成功した個体は、沖縄美ら海水族館を管理運営している沖縄美ら島財団が昨年5月に行った深海生物調査において、沖縄県伊江島沖の水深620mに餌を入れたトラップを設置し、4個体の捕獲に成功しました。
深海生物を生きた状態で捕獲することは難しく、今回の発見で初めて本種の体色が明らかになりました。近縁のホンヤドカリ属に形態が似ることや、近似種よりも体色が淡いことなどから「ウスイロニセホンヤドカリ」と名付けました。
当館では引き続き、沖縄周辺海域での調査や飼育を通して、稀少な深海生物の生態解明に繋げていきます。