お知らせ
2021年10月21日 展示情報
この展示は終了しました
沖縄美ら海水族館ではこの度、深海性甲殻類の一種「ヤスリヤドカリ」の繁殖に世界で初めて成功し、親子での展示を開始しましたのでお知らせいたします。
≪ヤスリヤドカリ≫
学名:Strigopagurus boreonotus
水深400-600m付近に生息する中型のヤドカリ。ハサミ脚にヤスリ状突起を持つことや、眼柄(がんぺい)が紅白のツートンカラーをしていることが特徴。 当館が実施してきた深海生物調査では、比較的良く見かける深海生物であるが、生態のほとんどは未解明である。
深海への旅「深海の小さな生き物」
成体3個体(甲長約30mm)、子3個体(甲長約2.5mm)
2021年12月末まで(予定)
※生物の状況により期間前に展示を終了することがあります。
「深層の海」水槽において展示中の親個体から、2021年2月に幼生の放出が確認されました。ふ化した幼生を専用の育成水槽で飼育したところ、2つの幼生期を経て、ふ化後93日で稚ヤドカリへと変態させることに成功しました。
今回の繁殖成功を通して、幼生期の体色や体の大きさ、浮遊・着底期間など、謎に包まれていた生態が続々と明らかになりました。
成長するまでに、10℃以上もの水温変化など、多数の試練を乗り越えて成長した稚ヤドカリの姿を、この機会にぜひご覧ください。