お知らせ
2024年07月24日 展示情報
沖縄美ら海水族館ではこの度、世界初となる「ケブカミズヒキガニ」の展示を開始しましたのでお知らせいたします。
ソサエティ諸島、北マリアナ諸島及び沖ノ鳥島の水深366-600mに生息するホモラ上科の一種。国内ではこれまでに1個体しか確認されていない希少種。沖ノ鳥島の南で捕獲された個体をもとに、2019年に和名が提唱されたばかりのカニ。
今回の展示は、2024年7月に沖縄県久米島の沖縄県海洋深層水研究所から当館に寄贈された個体で、1対の線が背甲部に見られない点や、第四歩脚が伸長しており、先端がハサミ状などの形状をしていない点から「ケブカミズヒキガニ」と確認されました。(沖縄県海洋深層水研究所の取水口設置は水深612m)
「深海の小さな生き物」コーナー
2024年7月15日(月)~
※生物の状況により展示を終了することがあります。
1個体(甲幅約50mm)
通常、ホモラ上科の仲間では、身を隠すため、第四歩脚を使ってカイメンなどを背負うことが知られています。しかし、本個体の飼育を通した観察では、第四歩脚を使用して何かを背負うこともせず、歩行のために使用することもなかったため、現時点では本種の第四歩脚の役割は不明です。
当館では引き続き、謎の多い本種の生態について、飼育を通して解明していきたいと考えています。