お知らせ
2025年12月06日 展示情報
このたび、当館では非常に珍しい深海魚「ヒチビキ」の展示を開始しましたので、お知らせいたします。

≪ヒチビキ≫
学名:Erythrocles microceps
中名:小頭紅諧魚
ハチビキ科に属する深海性魚類。国内では土佐湾、九州からパラオ海嶺、兵庫県沖(日本海)などで生息が確認されています。外見はロウソクチビキに似ていますが、体高が高いこと、背ビレの間隔が狭いことなどで区別することができます。
緋色のハチビキの仲間であることから、現在の和名がつきました。全長は約15㎝まで成長することが知られています。
「深海への旅 個水槽」
2個体 (全長約8㎝)
2025年11月5日~
※生物の状況により、予告なく展示を終了することがあります。
2025年10月、沖縄本島沖の水深約120mで、小型のハチビキ科魚類が複数個体採集されました。飼育を進める中で、一部の個体に形態的差異が確認されたため、遺伝子解析を実施したところ、「ロウソクチビキ」と「ヒチビキ」の2種が混泳していることが判明しました。
ヒチビキは生きた状態で採集することが難しく、当館としても初展示となります。給餌の時間には、同属であるハチビキと同様に、口を突出して餌を食べる様子が観察されています。
当館では、引き続き野外での深海調査や飼育展示を通して、沖縄の深海生物の多様性研究を進めるとともに、生態解明や保全に役立てていきます。