お知らせ
2019年01月21日 展示情報
沖縄美ら海水族館では、世界初となる「シンカイサンゴガニ」の展示を開始しました。
「シンカイサンゴガニ」は2009年に当水族館が採集し、千葉県立中央博物館とカリフォルニア州立科学技術大学との共同研究で新種記載した生物で、記載以来、約10年ぶりの再発見となります。
サンゴガニの仲間は主に水深1~100mの浅海域に生息し、名前の通りサンゴ類に共生することが知られています。本種は、六角形の甲らが特徴で、水深247m以深の深海底に生息しています。2010年の新種記載以降で発見されたのは、今回が初めてです。これまで本種の色彩は不明でしたが、生体の観察により、各脚が半透明であることや、甲らの前半部に黄色い帯状の模様が入ることなどが明らかになりました。
沖縄美ら海水族館「深海の小さな生き物のコーナー」
1個体 甲らの幅約5㎜
2019年1月17日(木)~ 2月末まで(予定)
※生物の状況により展示を終了することがあります。
今回展示に成功した個体は、今年1月10日に行われた水族館独自の深海生物調査において、水深320m付近から採集した個体を展示しています。
甲らの幅は5㎜ほどと小型ですが、このサイズで大人であることが知られています。
サンゴガニの仲間はサンゴ類に共生することが知られていますが、本種においても同様の行動が観察できるのかなど、飼育展示を通して生態解明を目指します。