お知らせ
2020年12月10日 展示情報
「エンビアカタマガシラ」の展示は終了しました
沖縄美ら海水族館はこの度、沖縄近海から採集した「アカタマガシラ」の中に、別種の魚が混ざっていることを発見し、「エンビアカタマガシラ」と名付けました。また、従来「アカタマガシラ」として当館で飼育・展示されていた魚が新種であることを明らかにしました。今回の発見に合わせ、2種の同時生態展示を開始しましたのでお知らせいたします。
アカタマガシラ
学名:Parascolopsis akatamae
英名:Rosy dwarf monocle bream
西部太平洋およびインド洋に広く分布し、水深200m付近の岩礁域に生息する。沖縄では多く漁獲されるが今回新種であることが判明した。
口の下側が強く蛍光する。
エンビアカタマガシラ
学名:Parascolopsis eriomma
英名:Swallowtail dwarf monocle bream
沖縄島以南、西部太平洋の熱帯域に分布する。沖縄では数が少なくアカタマガシラ100尾に1~2尾ほどの割合で混ざる。尾鰭の形態が燕尾(エンビ)状になることから本和名を提唱した。
体側と尾鰭の縁が強く蛍光する。
深海コーナー「海のプラネタリウム」
2020年12月10日~
アカタマガシラ1個体、エンビアカタマガシラ1個体
※生物の状況により展示を終了することがあります。
これらの2種は飼育員でも見間違えるほどよく似ていますが、青い光を照射することで、それぞれ異なる蛍光パターンが現れ、識別が容易になります。蛍光パターンの違いが類似する魚種の識別形質として有効であることが示されたのは、世界でも初めての事例です。
今回の展示では、同じ水槽の中で両種が蛍光する様子をご観覧いただけます。そっくりな2種を見分けられるかぜひ挑戦してみてください。
今後も水族館での飼育を通して、本種の生態解明に貢献していきたいと考えております。