お知らせ
2021年12月07日 展示情報
この展示は終了しました
沖縄美ら海水族館ではこの度、深海生物「シマツノコシオリエビ」の繁殖に世界で初めて成功し、親子での展示を開始しましたのでお知らせいたします。
≪シマツノコシオリエビ≫
学名:Eumunida balteipes
2019年に当館が島根大学と共同で新種記載した、全長17cmに達する大型のコシオリエビ。親個体は、久米島にある沖縄県海洋深層水研究所の取水口(水深612m)より海洋深層水と共に汲み上げられた。本種は、沖縄県の久米島以外からは発見報告のない、非常に希少な深海生物です。
深海への旅 「深海の小さな生き物」
成体2個体(全長17cm)、子1個体(全長2cm)
2021年12月3日(金)~ 2022年2月28日(月)
※生物の状況により展示を終了することがあります。
2011年9月より飼育を開始したシマツノコシオリエビですが、10年間の長期飼育を経て、念願の赤ちゃんが誕生しました!
コシオリエビ類は通常「ゾエア期」及び「メガロパ期」という2つの幼生期間を経て、親と同じ姿へと成長します。
ふ化直後の幼生は海面付近まで浮上し、その後の成長に合わせて再び深海へと生息場所を移します。
当館では、卵からふ化した幼生を専用の育成水槽で飼育し、成長に応じた適切な水温管理を行うことで、稚コシオリエビ(親と同じ姿)へと変態させることに成功しました。
今回の繁殖成功を通して、自然下では決して観察することのできない本種の繁殖行動や幼生期の成長の様子など、謎に包まれていた生態が続々と明らかになりました。 10年に及ぶ長期飼育の末に誕生し、16℃以上もの水温変化を乗り越えて成長した「赤ちゃんコシオリエビ」と「親コシオリエビ」の姿を、この機会にぜひご覧ください。