世界初!雄のジンベエザメの性成熟過程を解明 -世界最長飼育記録をもつ「ジンタ」を20年以上にわたり調査-

2019年06月12日

「黒潮の海」大水槽で飼育中の雄のジンベエザメ(ジンタ)を20年以上にわたり調査し、その成長や成熟過程を解明、学術誌に報告しましたのでお知らせいたします。

世界初!雄のジンベエザメの性成熟過程を解明

≪ジンベエザメ≫
学名:Rhincodon typus

世界の温帯から熱帯海域に広く分布し、世界最大の魚類として知られ全長13m以上に成長する。 沖縄美ら海水族館で飼育中の雄のジンベエザメである「ジンタ」は1995年3月から現在まで、24年間の世界最長飼育記録をもつ。

ジンベエザメの生態は未だ多くの謎に包まれ、特に繁殖や性成熟に関する情報はほとんどありません。
本研究は、ジンタが性成熟に達するまでの形態的特徴や、生理的変化を世界で初めて詳細に記録しました。
その結果は、米国の国際学術誌「Fishery Bulletin」に掲載されました。今回明らかとなった知見は以下のとおりです。

  • 全長8.5mで交尾器(クラスパー)が急速に伸張(11か月で変化)した
  • クラスパーの伸張とともに性ホルモン(テストステロンおよびプロゲステロン)濃度が高くなった
  • これらの変化に合わせてクラスパーを内転させる行動や、精液の放出等が観察され、ジンタが機能的にも成熟したことが確認された
  • 過去の知見や成長速度から、ジンタは25歳以上の年齢で成熟したと推定される

本研究のように、同一個体のモニタリングによる生理学的研究は、飼育下でしか得ることができません。
沖縄美ら海水族館では、今後もジンベエザメの長期飼育を通して、繁殖等の研究を推進し、本種の生態解明や種の保存に貢献したいと考えています。

  • 水中採血の様子
    水中採血の様子
  • 成熟雄特有の行動
    成熟雄特有の行動

詳細な結果は、以下の国際学術誌に掲載されています。

  • 掲載誌:Fishery Bulletin.
  • タイトル:Sexual maturation in a male whale shark (Rhincodon typus) based on observations made over 20 years of captivity
  • 著者:松本瑠偉、松本葉介、植田啓一、鈴木美和、朝比奈潔、佐藤圭一
  • DOI: 10.7755/FB.117.1-2.9

また、沖縄美ら海水族館のジンベエ・マンタコーナー(「黒潮の海」大水槽横)に設置したモニターでも、 詳細を紹介しております。

お問い合わせ

沖縄美ら海水族館

TEL:0980-48-3748

FAX:0980-48-4444

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