世界初!ウチワフグの“うちわ”の構造解明に成功

2016年11月07日

このたび国立科学博物館の松浦啓一博士・片山英里博士と沖縄美ら海水族館は深海性のフグ「ウチワフグ」について野外および飼育下で腹膜を“うちわ”状に広げる行動を観察することに成功、また、その腹膜の構造を解明した論文を公表しました。

世界初!ウチワフグの“うちわ”の構造解明に成功
うちわを広げるウチワフグ(中央)

ウチワフグ
学名:Triodon macropterus
※現在本種の展示はしておりません。

インド~西太平洋の水深100m以深に生息する深海性のフグで稀種とされる。国内では琉球列島などに生息する。フグの仲間では風船のように腹を丸く膨らませる種類が一般的に知られているが本種は風船状ではなく“うちわ状”に腹膜を広げる。このような特徴を持つフグは本種しかいない。深海性の稀種で飼育困難であるため、これまで野生及び飼育下での観察例はなく、また詳細な腹膜の構造を研究した例がなかった。

沖縄美ら海水族館では、ウチワフグの水槽内および野外での行動観察から、他の魚などが接近すると“うちわ”状の腹膜を広げる様子を確認することに初めて成功しました。この行動は、外敵に対して体全体を大きく見せる威嚇行動であると示唆されます。腹膜の鱗には曲面を形成する微細な隆起があり、下方の隆起がその上方の隆起の曲面の中に連続的に収まることにより、腹膜全体を閉じることができることが分かりました。今回の発見は、ほとんど分かっていないウチワフグの生態の解明につながるものです。

論文について

著者:松浦啓一(国立科学博物館)、金子篤史(当館職員)、片山英里(国立科学博物館)
雑誌:Ichthyological Research, Underwater observations of the rare deep-sea fish Triodon macropterus (Actinopterygii, Tetraodontiformes, Triodontidae), with comments on the fine structure of the scales DOI 10.1007/s10228-016-055-2

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