お知らせ

2026年05月25日 施設情報

サンゴ礁の海を再現「サンゴの海」水槽 ミドリイシ属サンゴの一斉産卵を25年連続で確認

 サンゴの海」水槽(容量約300㎥)において、ミドリイシ属サンゴの一斉産卵を確認しました。本事例は開館以来25年連続となり、飼育下に    おける長期連続産卵記録として極めて貴重な事例となります。
 

2026年5月23日(土)18時30分ごろ、水槽内の魚たちが普段と違う動きを見せるなどの変化が見られ、一部のサンゴにおいて産卵の兆候を確認しました。その後、22時半時ごろには、水槽内のミドリイシ属サンゴの半数で一斉に放卵放精(以下、産卵)が始まりました。サンゴのポリプから放出された「バンドル」と呼ばれる卵と精子を含むカプセル(直径約1mm)は、次々と水面へ浮上し、水面が一時的にピンク色に染まる光景が広がりました。
今後、約2~3週間程度を目安に、残りの群体も産卵する可能性が高く、その際には、水槽内での産卵の様子をスタッフによる解説を交えながらSNSでライブ配信し、視聴者の皆さまへリアルタイムで公開予定です。

一斉産卵の様子(「サンゴの海」水槽)

 

  • ※サンゴの産卵について
    沖縄島近海では、ミドリイシ属をはじめとする造礁サンゴが、毎年5~6月の満月前後の夜に一斉産卵を行うことが知られています。この現象は「同調産卵(mass spawning)」と呼ばれ、月齢、海水温、日長など複数の環境要因により精密に制御されていると考えられています。
    放出されたバンドルは海面付近で崩壊し、卵と精子が分離することで受精が成立します。この戦略は受精成功率を高めるとともに、捕食圧の分散にも寄与するとされ、サンゴ礁生態系の維持において重要な役割を担っています。

 

 
サンゴ繁殖展2026

<「サンゴ繁殖展」の様子>

 

 サンゴの一斉産卵は自然環境下では広く観察されている一方で、飼育環境において長期間にわたり安定して再現される事例は限られています。当館では新鮮な海水の常時導入、太陽光の取り込み、水流の再現などにより、沖縄沿岸の自然環境に近い条件を整備・維持することで、開館以来継続的に産卵を確認してきました。

 これらの長期的な観察記録は、サンゴ繁殖生態を明らかにするうえで重要な基礎データとなり、この知見は国内研究機関との共同研究や学術報告に活用されるなど、サンゴ礁生態系の理解と保全に寄与しています。
 
 沖縄美ら海水族館では、2026年6月30日(火)まで「サンゴ繁殖展2026」を開催しており、サンゴの繁殖生態をわかりやすく紹介しております。この機会に、ぜひご覧ください。

このページに関するお問い合わせ先

沖縄美ら海水族館

TEL:0980-48-3748FAX:0980-48-4444

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